僕は、絵を描くのが大好きです。主に、油絵を描いていますが、ここでは、アクリル絵の具、パステル、色鉛筆、インク等を使って描いたイラストを掲載して行こうと思っています。
星から届く光で動く、海の底の時計たち。
地球が生まれてから働き続けてきた彼らも、この頃は疲れてきました。時をしだいにゆっくりと刻み始めているのですが、地上の人々は忙しすぎて、そのことに気付きません。
水彩紙にアクリルガッシュ
オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」をイメージして描きました。映画の中で歌われた「ムーンリバー」はあまりにも有名。
原作者のトルーマン・カポーティは、主役にヘップバーンよりマリリン・モンローを推していたそうです。
キャンバスペーパーに色鉛筆とパステル
天才と称されるピカソですが、天才と言うより、努力する超人と呼ぶのがふさわしいように僕は思います。幼い子供の、純粋無垢な目が見た絵を描くことに、死ぬまで憧れ続けた画家。
画用紙にインク
映画雑誌に出ていた往年のハリウッド女優を描いてみました。髪型が、どこか懐かしいです。
画用紙にオイルパステル
旭川に住んでいる、僕の甥っ子のスケッチです。
自閉症ですが、明るく、とってもよい子です。僕とは、とても仲良しです。
画用紙に鉛筆
世の中には、このように歳を取れたら…。そう思わせる人が幾人かいます。
クリント・イーストウッドもその一人です。衰えることのない創作意欲。そして、研ぎ澄まされて行く、人間を見詰める深い眼差し。彼を見ていると、歳を取ることが怖くなくなります。
イラストは、監督、主演の映画「許されざる者」の「極悪非道のウィル・マニー」です。
画用紙にインク
ニューヨーク一の繁華街、タイムズ・スクエアの夜景を描いてみました。と言っても、富士山より西に行ったことのない僕なので、雑誌の表紙写真を参考にしました。
入院していた頃も、よく、雑誌の表紙写真や風景写真集を元に、絵を描いていたものです。その頃は、水彩色鉛筆で描くことが多かったです。
水彩紙にアクリルガッシュ
「探偵物語」の松田優作です。彼が若くして亡くなることなく、今も、生きていたら…。つい、そう、思いたくなります。
しかし、映画「ブラック・レイン」の彼の演技を観ると、彼は、満足して、あの世に旅立ったようにも思えます。あれだけ、役者として、人生を燃やし尽くしたのですから。
画用紙にボールペン
「ソウルの神様」と呼ばれる、レイ・チャールズは、ゴスペルを歌う僕にとっても、偉大な存在です。
これは、彼の若き日の熱唱シーン。
画用紙にボールペン
僕が入院していた病院のデイルーム風景です。入院していた時にスケッチしました。
天井から吊り下げられているテレビを、夜、みんなで観たことを思い出します。一番の人気番組は、NHK「歌謡コンサート」でした。
スケッチブックに鉛筆で描いたものですが、サイズが大きくてA4のスキャナに収まらず、コンビニで、一度縮小コピーしたものを、スキャナで取り込みました。
画用紙に鉛筆
デイルーム風景1の反対側が、このようになっていました。階段を上ると、二階の病棟に行きます。
階段の一番下の段に腰掛けて、テレビを観るのが、僕の常でした。「シドニー・オリンピック」の、高橋尚子の力走も、ここで観ました。今では、懐かしい思い出です。
画用紙に鉛筆
花瓶に生けられた花は、自分のイメージ通りにレイアウトでき、動くこともなく、描く者にとっては、比較的、描きやすいモチーフです。
特に、バラの美しさは、多くの画家たちを、長い間、魅了してきました。しかし、バラはいいものになると高価なので、僕は、写真で見た美しいバラの花を、頭の中で組み合わせ、理想の「花瓶のバラ」を作り上げ、描いています。
画用紙にペンと色鉛筆
決して二枚目ではないのに、渋い男の魅力で観客を虜にし続けた、ハリウッドのスター、ハンフリー・ボガート。
あの、「カサブランカ」が、低予算、短期間で作られた、プロパガンダ映画だったとは、意外です。
そんな映画が映画史に残る名作となったのは、ミューズの皮肉ないたずらのような気もします。
水彩紙にアクリルガッシュ
チビは、10年ほど前、うちの前の空き地に捨てられていました。左足のつま先の部分がない子猫でした。
警戒心が強く、誰にも懐かない猫でしたが、なぜか、僕には、すぐになつき、最初は、缶入りのキャットフードを外で、あげていました。やがて、庭に住み着くようになり、結局、家の中で飼うようになりました。
しばらくの間、僕は、チビを、オスだとばかり思っていました。顔も性格もきかん坊だったからです。不妊手術をしたため、母親にはなれませんでしたが、もしかしたら、僕を、自分の子供だと思っているのかも。辛いとき、枕元で、じっと見守ってくれるのを見ると、そんな気がします。でも、その割には、「削り節」ばかり欲しがるわがままだけど。
画用紙にインクと色鉛筆
イタリア、フィレンツェにある「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」です。「サンタ・マリア・デル・フィオーレ」とは、イタリア語で「花の聖母マリア」と言う意味です。
イタリア・ルネサンスを語るテレビ番組には、ルネサンスのパトロンであった富豪、メディチ家と共に、必ず、出て来ます。
これは、入院中に描いたものを、縮小コピーしてからスキャンしたものです。いつかは、実際に、この目で見たい建物の一つです。
画用紙にサインペン
これも、入院中に描いたもの。同じく、縮小コピーしてからスキャンしました。
一番使うことの多かった、水彩色鉛筆で描きました。他に、水彩クレヨンと言うのもあって、くっきりと濃く大胆に描けて好きだったのですが、すぐに、ポッキリと折れてしまうのが欠点でした。
山より海が好きな僕ですが、この美しい風景は気に入っています。
画用紙に水彩色鉛筆
ちょっと柄にもない雰囲気の絵ですが、載せてみました。
本当は、もっと余白のある大きな絵だったのですが、A4スキャナに収まるようにトリミングしたら、意外なことに、原画より構図が引き締まり良くなりました。「目からウロコ」の経験でした。
どことなく「モジリアニ風」ですね。
キャンバスペーパーにインク、色鉛筆、パステル
ヨーロッパ古典絵画のテーマの一つに、「昇天図」と言うのがあります。多くの天使たちに導かれ、神様のいる天国に昇って行く場面を描いたものです。それを、僕流に描いてみたのですが。
子供っぽいけど、何だか楽しそうな天国になりました。大きな絵だったので、いつものように、縮小コピーしてからスキャンしました。
僕もチビも、いつかは死ぬけれど、出来れば、一緒に、こんな天国に行きたいなあ。
画用紙にインクと色鉛筆
エリック・クラプトンは、以前は、僕の中では、「いとしのレイラ」を歌う、カッコイイ、ロックギタリストと言う存在でしかなかったのですが、MTVの「アンプラグド」ライブ以来、生涯をかけて「ブルース」を追い求める、ひたむきな、真のミュージシャンと言うものに変わりました。
「ブルース」は、「ゴスペル」とは、兄弟のようなもので、「ゴスペル」が、真っ直ぐな心の、優等生の兄貴なら、「ブルース」は、ちょっとぐれた、しかし、傷付きやすい心を持った弟と言ったところです。
名声やドラッグに溺れながらも立ち直り、息子の不幸な死をも乗り越えて、今もギターをこよなく愛し歌い続ける、エリック・クラプトン。
若くしてこの世を去り伝説になったアーチストより、年老いても自分の道を歩き続ける彼を、僕は尊敬します。
画用紙にインク
白昼夢のような、「真夏の庭」の風景を描いてみました。印象派風ですね。
北海道の夏には、このような光と影との強烈なコントラストは、ありません。
涼しい北海道に住んでいる僕が言うのは、贅沢かも知れませんが、四季のはっきりした内地の気候を、たまに懐かしく思うことがあります。特に、秋の青空の下の銀杏の木の美しさは忘れられません。
水彩紙にアクリルガッシュ
入院中に、スケッチした、ナースステーションです。「デイルーム風景」で描かれているテレビの右側にあります。ステーションの左にあるドアはスライド式で、普段は、鍵が掛けられています。いかにも、「閉鎖病棟」と言った感じですね。外来に出るには、このドアを通って売店の前を過ぎ、更に、分厚い鉄製の扉を通り抜けなくてはなりません。
ナースステーションの奥には、「保護室」があり、僕は、最初の入院の時に、二週間、二回目の入院時に、一晩入ってました。辛い思い出ですが、僕にとっては、人生のターニング・ポイントになった場所でもあります。いつものように、縮小コピーした後、スキャンしました。
画用紙に水彩色鉛筆
以前にも、紹介した「デイルーム」ですが、前と違うのは、奥に、「喫煙室」が見えることです。
僕が退院する数ヶ月前に、法律か条例に、せかされるようにして、「喫煙室」が急造されました。と言っても、面会に使われていた部分を壁で仕切りドアを付けただけなのですが。
この「喫煙室」のおかげで、患者が、喫煙派と禁煙派？に別れ、かつてのような活気が、「デイルーム」から失われました。煙草を吸わず、さほど人の喫煙にもこだわらない僕としては、寂しい気がしたものです。
画用紙にサインペン
僕の母方の祖母です。
描いた日付が、2004年10月14日となっているので、ゴスペルを始めて、半年程経った頃に描いたものです。ちょうどこの頃から、僕の心も落ち着き始めた気がします。
当時すでに、祖母は亡くなっているので、古いアルバムを引っ張り出してきて描いた記憶があります。
心のどこかに、過去を振り返り、迷惑をかけた祖母に謝りたい、そんな気持ちがあったのかも知れません。
歌うことや三味線が大好きな、陽気な祖母でした。僕の芸事好きは、明らかに、祖母から受け継いだものです。
画用紙に鉛筆
油絵で、女性像を描くとき、当然のごとくモデルがいないので、写真集や雑誌に出ている女性の顔を自分なりにアレンジして描いています。アレンジと言っても、似せて描くことが出来ないだけなのですが。
このデッサンも、いつか使うことがあるかも知れないと思って、取っておいた一枚です。
スキャナに収まるよう、トリミングしたので分からないですが、「シチリアの娘」と、端っこにメモしてありました。
モデルだけでなく、衣装やアクセサリーもないので、女性向けファッション誌を買って、参考にしたりしています。
「怪しい中年オヤジ」に見えるか、それとも、「アパレル関係の渋い中年管理職」に見えるか、まあ、さほど気にはしませんけどね。
画用紙にインク
映画、テレビで活躍中の、松田兄弟の兄、松田龍平です。
弟の翔太より、より強く父親の遺伝子を受け継いでいるように僕には思えます。
父親の故松田優作も、このコーナーに描いてあるので、見比べてくれると嬉しいです。
もう終わってしまいましたが、フジテレビ系列で火曜日の夜十時から放送されていたドラマ「あしたの、喜多善男」で、主人公の相手役を好演していました。
ゴスペルの練習から帰って、このドラマを観るのが楽しみでした。僕の中では、「ドラマ・オブ・ザ・イヤー2008」最優秀助演男優賞に、ほぼ決定なのですが。
画用紙にサインペン
「お洒落」の象徴が、「オードリー・ヘップバーン」なら、「青春」の象徴が、この「ジェームズ・ディーン」ではないでしょうか。
それは、もう、ミッキーやキティちゃんに負けない、立派な、「登録商標」と言ってもいいくらい。
若くして交通事故死し、まさに、「永遠の青春」の象徴になった彼ですが、生きていたとしたら、今、77歳。野暮を承知で、現役俳優として活躍している彼を想像してみるのも楽しいかも。案外、いぶし銀の演技を披露しているかも知れません。何しろ、演劇出身で、「アクターズスタジオ」で学んだ彼なのですから。
その「アクターズスタジオ」の研究生を前に、スターを招いてインタビューをする、「アクターズスタジオ・インタビュー」と言う番組があります。
番組では、司会者が最後に、スターに向かって、「あなたが天に召されたとき、神様に何て言って欲しいですか？」そう質問するのが恒例になっています。
ジミーが生きていて、もし、この番組に出たら、何と答えるでしょうか？
ちょっと肩をすくめた後で、こんな風に答えるかも知れません。
「そうだな。僕なら、こういって貰いたいな。よく人生を楽しんだね。やっぱり、早く連れてこなくて良かった」
画用紙に鉛筆
この間、このイラストコーナーに載せようと思って、バラの絵をスケッチブックに描いていたら、外から帰ってきたチビが画用紙の上に乗って意地悪をした。
新聞に乗ったり、原稿用紙に乗ったり、遊んで欲しいときの、いつもの行動だが、小憎らしいので、その姿を画用紙に描いてやった。
そうした、急に思い立って描いた絵というのは、不思議と対象の特徴を捉えているもので、今回も、チビの腕白振りが、いつもより上手く描けたので、このコーナーに載せることにした。
腕白振りに時には腹も立つが、それもまだまだ元気な証拠だと思うとやっぱり嬉しい。
本当のチビは左耳が縮れていて、左足のつま先がないのだが、「女性は二割増し美人に描く」と言う原則にのっとり、より「美人」に描いてあげた。
画用紙にサインペンと色鉛筆
ジェームズ・ディーンを描いたので、今度は、オードリー・ヘップバーンに挑戦してみました。
「ローマの休日」で「アカデミー主演女優賞」を取り、シンデレラストーリーの主人公のように思われがちな彼女ですが、現実の彼女は、それまで過酷な人生を生きてきたようです。
ナチス占領下のオランダで、アンネ・フランクのような生活を余儀なくされる一方、レジスタンス運動にも参加した彼女は、母親の親戚を目の前で銃殺されると言う経験もしています。
栄養失調に苦しんだ彼女が、戦後、「ローマの休日」出演のため、今度は減量に苦しむことになったのは、何とも皮肉です。
映画界を引退した後、彼女が、ユニセフ親善大使として、世界の貧しい人々のために尽くしたのは、戦争中の辛い体験があったからこそだと思います。
「妖精」のイメージをスクリーンに残したまま、自らの生き方を貫き通した彼女は、その外見とは裏腹に、「意志の人」だったように僕には思えます。
画用紙にサインペン
ルックスの良さが災いしてイメージが定着してしまい、いい作品に恵まれない。そうした俳優さんが多い中、健闘していると思えるのが、ブラッド・ピットです。
ジーンズのCMで野性的なイメージが強い彼ですが、実際は、内省的で、演技者として常に静かな闘志を燃やし続けている人のようです。
人間の娘に恋してしまう、冷酷な死神に扮した、「ジョー・ブラックをよろしく」は、僕の好きな映画の一つです。
画用紙にサインペンと色鉛筆
僕の中で、ジュリア・ロバーツとメグ・ライアンは、対のような存在です。どちらも、ハリウッドを代表する美人女優ですが、二人は対照的です。
男顔と女顔。
同性である女性が、憧れる顔のジュリア。
実際になりたい顔のメグ。
男性が夜のパーティーに連れて行きたい、ジュリア。
朝、目覚めたとき、隣にいるのを眺めたい、メグ。
僕の勝手な想像ですが、いや、ほんと独断だけど、そんな印象です。
意欲的に新しい役柄に挑戦し続けるジュリア・ロバーツと定番の「ロマンチックコメディー」の役柄を自ら楽しんでいるようなメグ・ライアン。
日本の女優だと誰と誰になるのか、想像してみるのも楽しいです。
僕のイメージでは、ジュリア・ロバーツ=天海祐希、メグ・ライアン=夏川結衣なのですが。見た目だけですけどね。
画用紙に鉛筆
もうすでに、演技派の脇役、人気黒人俳優と言う、枠組みを超えた名優になった感のある、モーガン・フリーマンですが、僕にとっては、ずっと、影のような俳優でした。
「ショーシャンクの空に」では、ティム・ロビンスの影のような、「セブン」では、ブラッド・ピットとケヴィン・スペイシーの、「許されざる者」では、クリント・イーストウッドのと、常に影のような存在でした。
それでいながら、その立ち居振る舞い、声、印象的な台詞で、記憶のどこかに必ず残る俳優さんでした。
「ミリオンダラー・ベイビー」で、オスカーの最優秀助演男優賞を取ったときには、もう、僕の好きな俳優になっていましたが、その、授賞式での、正装した長身の姿の格好良さには、惚れ惚れしたものです。
現在の日本の俳優さんにも、年配の渋い脇役はたくさんいますが、彼のような、となると、なかなか思いつきません。
ふと、思ったのが、現在ではなく、もう亡くなりましたが、名優、志村喬です。
体型は全然違うけど、彼なら…。
顔もどことなく似ているし。
画用紙にサインペン
あざとさと紙一重とも言える、けれん味のある演技で定評のある、ロビン・ウィリアムズ。
貧しい家庭の生まれで、子供の頃から舞台に立ち…と、そんな、チャップリンのような育ち方をした人のように僕は思っていたのですが、実は、お父さんが「フォード社」の重役という裕福な家庭の育ちと知り、驚きました。
「たたき上げの芸人」というイメージを、僕に無意識に抱かせる程、彼は、映画と言う「夢」を観客に見させてくれる、本物のショーマンなのだと言うことでしょう。
名門校の型破りの教師を演じた、「いまを生きる」は印象に残る映画の一つです。悲痛なエンディングは、僕にとって、身につまされるものがありました。
画用紙にサインペンと色鉛筆
北海道の初夏と言って、内地の皆さんが思い浮かべるのはこんな風景ではないでしょうか。
絵になりすぎるほど美しい景色を、入院していたとき、デイルームのホワイトボードに描いたタッチで、「点描風」に描いてみました。
勿論、色数は、こちらの方が多いですが。
画用紙にサインペン
観客の多く、特に男性が、マリリン・モンローの映画を観たいのではなく、映画の中のマリリン・モンローを観たかった。
それが、彼女の悲劇だったのかも知れません。
複雑で不幸な生い立ちの彼女が永遠に求めていたものは、「父性」だったような気がします。自分を守り、愛し、女性としてではなく、一人の人間として受け入れてくれる人。
オードリー・ヘップバーンが、目的地をしっかり見据えて、現実の世界を歩み続けた女性なら、マリリン・モンローは、自分でも分からない目的地を探しながら、夢の世界を彷徨い続けた旅人のイメージです。
そう考えると、「ティファニーで朝食を」の主役、いつも旅行中の、ホリー・ゴライトリーは、やはり、マリリン・モンローにこそ、相応しい役だったかも知れません。
彼女を主役に推した原作者の、カポーティもまた、不遇な生い立ちであり、ホモセクシュアルと言う、誤解されがちな少数派でした。孤独な二人は、戦友であり同志だったのでしょう。
画用紙にサインペン
大女優として名前と顔だけはよく知っているものの、「カサブランカ」以外の映画では、あまり観たことがない人。僕にとって、イングリッド・バーグマンはそんな女優さんです。
僕には、演ずる人としての女優と言うより、名声や家庭を捨てて、イタリアの前衛映画監督、ロベルト・ロッセリーニの元に奔った女優さんという印象があります。
彼の作品に激しい感銘を受け、すべてを捨てて、彼の元に押しかけた。そんな所に、情熱と知性が同居した、彼女の本質が垣間見える気がします。
現在とは倫理観が異なっていた当時のこと、彼女は、このスキャンダルのため、映画界から半ば追放になりました。女優としての全盛期に作品が少ないのは、そのせいのようです。
晩年、ガンであることを公表した後、スピーチしている彼女の姿を見ましたが、その雰囲気は、どこか、生涯を子供たちの教育に捧げた「校長先生」のように僕には見えました。
画用紙にサインペンと色鉛筆
懐かしい歌手、ビング・クロスビーと言えば、「ホワイトクリスマス」の甘い歌声を思い出す人がほとんどでしょうが、僕は、歌は勿論ですが、何より、映画「我が道を往く」を思い出すのです。
ニューヨークの下町の小さな教会にやって来た、彼が演じる若き神父、オマリーは、信仰心は厚いものの頑固な老神父と、さっそく衝突します。
オマリー神父は、町の不良少年たちにも温かい目を注ぎ、彼らの荒んだ閉じた心を、歌うことで開かせようとします。聖歌隊を作り、神父と子供たちは、徐々に心を通わせて行きます。
どこかで聞いたことのある、ストーリーだと思いませんか？
多くの人にゴスペルの楽しさを教えてくれた映画「天使にラブソングを」です。
僕の勝手な推測ですが、「天使にラブソングを」は、この古い、すぐれた音楽映画へのオマージュのような気がします。
本家を一度御覧になってみては？ラストが素晴らしいです。
画用紙にサインペン
イタリアのヴェネツィアは、「水の都」と呼ばれる「運河の街」です。その運河にかかる橋の中で、最も有名なのが、この「リアルト橋」です。
アーケードのある商店街を橋にして掛け渡したような、そんなリアルト橋周辺は、長い間、ヴェネツィアの商業の中心でした。
僕が初めて描いた油絵が、このリアルト橋だったのですが、どこに行ったのか行方不明になっています。
ついこの間、元にした写真が載っている雑誌が見付かったので、改めて、アクリルガッシュで描いてみました。
初めて油絵を描いたときの感動を思い出し、「初心に返れ」そう言われたような気がしました。
水彩紙にアクリルガッシュ
「相対性理論」の提唱者、アインシュタインです。
科学のロマンに惹かれ、「相対性理論」に関するテレビ番組を観たり雑誌に目を通すことの多い僕ですが、当然というか、理解出来ません。
ムーミン似の僕は、やはり、マンガになりやすい顔のアインシュタインに似ていると言われることがあります。頭の方が似てくれていたら良かったのに。
人類が宇宙に進出するのに必要不可欠な「相対性理論」は、神様が人間の進化具合を観察していて、そろそろ教えてもいいかな、と判断して、アインシュタインを通し、宇宙の真理の一端を垣間見せてくれた、そんなもののような気がしてなりません。
アインシュタインこそ、神様に愛されるに相応しい人物だったのでしょう。
画用紙にサインペン
僕の好きな歌手の一人、フランク・シナトラです。
「マイウェイ」を熱唱するおじさんと言うイメージが強い彼ですが、僕にとっては、天性の艶のある歌声と卓越した歌唱テクニックを持つ、歌手の中の歌手です。
映画「ゴッドファーザー」の冒頭に、ゴッドファーザーを訪ねて来る、落ち目の歌手のエピソードがあります。自分を嫌っている映画プロデューサーに、自分を役に付けてくれるよう圧力を掛けてくれと、ゴッドファーザーに頼み込むのですが、そのモデルが彼と言われています。
実際、一時期、人気が低迷していたフランク・シナトラは、映画「地上より永遠に」に出演してアカデミー助演男優賞を獲得し、奇跡的なカムバックを遂げました。
人生の陽の当たる場所と影になる場所を共に生きた彼は、「清濁併せ飲む」エンターテイナーと言ったところでしょうか。
最近の僕のお気に入りは、セリーヌ・ディオンとの音の合成によるデュエット「All the Way」です。
画用紙にサインペンと色鉛筆
活躍中の俳優、佐藤浩市です。
セクシーな中年俳優と聞いて、多くの人が一番最初に思い浮かべるのは、彼かも知れません。
三国連太郎の息子と言うことを知らない若い人も多いんじゃないでしょうか。
彼がお父さんに似てくると言うより、お父さん、三国連太郎の若い頃の映画を観ると、息子にそっくりなのに驚かされます。
セクシーな男の、外見的な条件と言えば、濃い眉、鋭い目、笑うとゆがむ、ちょっと厚めの唇。そんなところでしょうか。
見事に、僕は、条件からはずれているな。
彼の悩みは、多すぎる髪の毛と狭い額だそうです。贅沢だよ！
画用紙にサインペン
大好きな曲「Fly Me To The Moon」のイメージを僕なりに、イラストに描いてみました。
「T」としたのは、いつかまた、違ったパターンの絵を描いてみたいと思っているからです。
僕は、ゴスペルの練習の時、歌詞を書いてある紙の端っこに、こんな悪戯描きを良く描きます。そうした絵にちょっと色を着けてみました。
「Fly Me To The Moon」は、スタンダードの名曲なので、たくさんの歌手がカバーしていますが、僕は、フランク・シナトラのが一番好きです。
クリント・イーストウッドなど、おじいさんの元宇宙飛行士たちが活躍する、映画「スペースカウボーイ」のエンディングで流れていたのが忘れられません。
画用紙にサインペンと色鉛筆
特に興味のないドラマだけど、この人が出てるのなら観てみようか。そう思わせる俳優っていますよね。
僕にとって、北村一輝は、そうした俳優さんの一人です。
今では多くのドラマに準主役級として出演している彼ですが、僕が彼を知った頃は、癖のある顔立ちの、あまり知られていない個性派俳優でした。
セクシーという点では、このコーナーで描いた、佐藤浩市といい勝負かな。そして、そうした俳優ほど、コメディーがハマるというのも面白いですね。北村一輝が演じた「横山やすし」は、絶品でした。
ぜひ、近い将来、織田信長を演じて欲しいですね。映画「戦国自衛隊1549」で、未来に信長になる予定？の若武者をやっていたけど、大河ドラマで、きちんと、信長役を演じて欲しい。
高めの声。狂気を孕んだ目。高橋幸治以来の「信長」になりそうな予感がするのですが。
画用紙にサインペン
思春期の少年が、「あんな大人の男になりたい！」そんな憧れを抱く、スターっていますよね。
石原裕次郎だったり、高倉健だったり、ジェームズ・ディーンだったり、時には、漫画「あしたのジョー」の矢吹丈だったり…。
男も憧れる、かっこいい男。
僕にとって、それが、原田芳雄でした。
僕が憧れた彼は、男臭くニヒルで反逆的と言う、そんな定番の役柄の彼ではなく、テレビドラマ「冬物語」での、ロマンチックな彼でした。
脳腫瘍で余命幾ばくもないレーサーと美しい未亡人との許されない恋、と言う、ベタベタな恋愛ドラマでしたが、その中の彼は、メチャメチャかっこよかった！
高校生になってからは、彼を真似て、度付きサングラスを買って、学校に掛けていった程。
松田優作が彼に憧れて、スタイルから台詞回し、すべてを真似た気持ちがよく分かります。
歳を取った今も、意欲的な活動をしているのを見ると本当に嬉しくなります。ちなみに、芸能界では、タモリと並ぶ、「鉄道マニア」として知られています。
画用紙にサインペン
久し振りに、アクリルガッシュで描いてみました。
夏の夜、部屋で寝ころび、遠くで花火の上がる音を聞いていたら、夜空一面に広がる、バラの花のイメージが浮かびました。
そこで、イメージのままに、赤と黄色のバラを描きました。
夜空一面のバラほどには華やかに描けなかったけれど、やはり、バラは美しく、そして難しいです。
水彩紙にアクリルガッシュ
僕の大好きな果物、桃を描きました。
今年、これまで食べた桃は、みな美味しく、今年は桃の当たり年かなと思っています。
オイルパステルと言う画材で、指を使って描きました。
その季節でしか食べられないと言うことは、その食べ物をより美味しく食べさせてくれることだと僕は思っています。果物は勿論、魚介類、野菜など、旬のものはやはり特別に美味しいです。
苦手な夏の、僕の楽しみ。桃。
今年も短い間、どうぞよろしく。
画用紙にオイルパステル
傑出した俳優の周りには、自然と、いい脚本、いい演出家、いい相手役が吸い寄せられるように集まってくる。
現在の内野聖陽を見ていると、そんな気がして仕方ありません。
とかく、舞台出身の俳優さんは、芝居が大げさになりがちですが、彼の力業とも言える演技を観ていると、それでいいのだという気がしてきます。
お芝居という作り事に観客を引き込むには、彼のような演技者としてのパワーが必要なのだと改めて思い知らされます。
画用紙にサインペン
異論もあるでしょうが、現在、一番勢いのある歌手と言えば、やはり、「コブクロ」ではないでしょうか？
楽曲の良さと親しみやすさ、歌の上手さ、ファン層の広さ、やはり、No.1だと僕は思います。
彼らの将来を想像してみると、「アコースティックなサザン」と言う気もしてきます。
相棒の小渕健太郎が、ストリートで歌っている黒田俊介の声を聴いて、衝撃を受けたのがよく分かります。それほど、彼の、太く伸びやかで、艶のある声は素晴らしい。
黒田自身、R&Bやソウルが好きというのも彼の声質からすれば当然でしょう。ゴスペルの洗礼も受けているかも知れません。
黒田俊介。コブクロの「クロ」の方。「コブクロ」の大きな方。
画用紙にサインペン
ハワイ王朝の末期からアメリカの準州になった頃、活躍した、ハワイの王族の一人。
誕生日の3月26日は祝日になっていて、誕生日が祝日になっている人は、他に、カメハメハ大王がいるだけです。
この人の銅像は、ワイキキビーチに建っていて、ハワイに着いた翌日の朝、ビーチに出掛けて最初に目に留まった彼をスケッチしました。
絵を描いている最中、二人の通行人が僕に声を掛けてくれました。一人は、日本人。もう一人は白人。二人とも中年の女性でした。
このように、絵は僕にとってささやかなコミュニケーションツールでもあります。
画用紙に鉛筆
「ワイキキビーチ」から、車で三十分くらい行ったところに、「ハナウマ湾」はあります。
「ワイキキ」が人工的に造られたビーチなら、この「ハナウマ湾」は、自然のままの、珊瑚礁が美しい宝石のような海岸です。
しかし、近年は、観光客が珊瑚を痛めたり魚に餌をやって水を濁らせたりするため、環境保護に関するレクチャーを受けてからでないと、ビーチには入れなくなりました。
今回は、鉛筆によるスケッチですが、違う角度から何枚かスケッチを描いたので、いつか、アクリルガッシュで色を付けたものを公開しようと思っています。
強い光に照らされた、美しい海と空の色は、ガッシュか油彩のような画材でないと、その色を表現できない気がします。でも、僕のことなので、いつになるやら。
日記の写真は、この湾を上から眺めたもの。
画用紙に鉛筆
ハワイに行って驚いたことの一つに、鳥が多いと言うことがあります。
それも、南の島の色鮮やかな鳥たちではなく、ハトと雀を少し大きくしたような、日本にいるような鳥たちがいっぱいいるのです。
ビーチには勿論、街の中のオープンカフェなど、人が食べ物の屑を落とすような、そんな場所にも鳥たちが群れています。
テーブルの下に群がっているので、うっかり踏まないよう気を付けなくてはならないほどです。
スケッチは、ワイキキビーチで、砂の中に埋まっている食べ物の屑を突いている、二羽の鳥。どこか、水墨画のような雰囲気で、ハワイの風景とは思えません。
画用紙に鉛筆
ハリウッドを代表する演技派、ロバート・デ・ニーロ。
「デ・ニーロ・アプローチ」と言う言葉があるほど、徹底的に役を作り込む彼ですが、以前、「アクターズ・スタジオ・インタビュー」で、「役と私生活は、きっちりと区別している」そう答えていたのが、印象的でした。
役のために体重を増減したり髪の毛を抜いたり、と言うと、私生活ごと役にのめり込むイメージですが、彼は、冷静な計算のもとに、建造物のように役柄を作り上げているようです。
「硬質な演技」と言う点では、先日亡くなった、緒形拳と共通するものを僕は感じます。
普段は、スターらしい「オーラ」を放つことのない、普通のおじさんを想像させるところも。
画用紙にサインペン
ゴスペル公演ツアーで、ハワイに行ったとき、半日ほど、自由時間がありました。
僕は、同じテナー仲間の男性と二人で、「真珠湾」に出かけました。「アリゾナ記念館」を見学するためです。
太平洋戦争で、日本が真珠湾を奇襲した際、沈んだ軍艦の一隻が、戦争の悲劇を伝える記念として、海底に横たわったまま保存されているのです。それが、「アリゾナ号」です。
海中のアリゾナ号は、濁った海の水のため、ぼんやりとしか見えず、持参したスケッチブックが寂しかったので、近くに浮かんでいた戦艦をスケッチしました。それが、この「ミズーリ号」です。
「ミズーリ号」は、日本が連合国に無条件降伏した時に、その船上で降伏文書の調印が行われたことで知られています。
船体の下の方から描き始めたため、上の部分に描くスペースがなくなり、寸詰まりになってしまいました。本当の「ミズーリ号」は、細身の船体に高いブリッジを持った、スラリとした軍艦です。
僕たち日本人が「アリゾナ記念館」を訪れたように、アメリカの人々もまた、広島の平和記念資料館を訪れてほしい、そう思います。
戦争の本当の悲惨さは、教科書や映画からは決して知ることが出来ないのですから。
画用紙に鉛筆
長かった大統領選に、今日、決着が付き、バラク・オバマ氏が、次期大統領に決定しました。
先日、NHK-BSの、大統領選特別番組を観ましたが、アメリカ合衆国大統領とは、CSでやっているドラマ「ザ・ホワイトハウス」そのままの世界を生きている人のようです。
チームを率いる座長にして、主演俳優。
俳優としての、オバマ氏には、文句の付けようがありません。
詩的な言葉をリズミカルに重ねながら、未来への希望と言うイメージを聴衆に抱かせる、彼の弁舌は、巧みすぎて、時に怖くなるほどです。
しかし、実務に携わる政治家としての彼は、どうなのでしょう？
ある人が彼を評して言った言葉、「ベルベットの手袋をはめた鋼鉄の拳」
情熱的な口調でありながら、冷徹な意志を感じさせる、彼の表情を見ていると、僕もそんな気がします。
画用紙にサインペン
現在のCM女王と言えば、上戸彩とこの人かな？と思います。
ただ、携帯のCMに関しては、「北海道犬のお父さん」に食われ気味の上戸彩より、仲間由紀恵に分があるような気が。
「喉ごしの良い女優」彼女を見ていると、そんな言葉が浮かびます。
テレビで、毎日観ているのに、飽きることなく、くどさを感じさせない人。
「トリック」「ごくせん」等、コメディーで、癖のある役をやっても、その役に染まりきらず、さらりと、役柄を脱ぎ捨てられる人。
透明感をいつまでも維持しているのには、「バラエティー」にあまり出演しないことが、大きく貢献しているかも知れません。
一本筋が通っていて、私生活をイメージさせない彼女は、案外、往年の大女優、原節子の後継者になるかも…。
画用紙にボールペン
「トリック」の仲間由紀恵を描いたところで、今度は、その相棒、阿部寛です。
「大化け」と言う言葉が、この人ほど、似合う俳優はいないかも知れません。
モデル出身の美男俳優は、星の数ほどいるけれど、大成するとまではいかなくても、そこそこ、テレビで活躍する人は、案外、少ないものです。
現代の、モデル出身の俳優の出世頭と言えば、この人であることに、多くの人は異論がないでしょう。
シリアスな役からコミカルな役まで、その強烈な個性を残しながらも、役になりきる、役を作り上げる、彼の演技力は、素晴らしいと思います。
ドラマに出だした頃は、本当に見事なまでの「棒演技」だったのに…。
モデル出身の俳優は、皆、当然のごとく、美男美女です。そのイメージを打ち砕く役柄、「コメディ」が、彼ら、彼女らの、大きなブレイクのきっかけになっているような気がします。
いつの時代も、「意外性」こそが、観客を惹き付けるのでしょう。
画用紙にボールペンと色鉛筆
布団の上で眠っているチビの寝顔をスケッチしました。
チビは、眠りながら、「ニャ、ニャ」と小さく鳴くときがあり、そんなときは、夢を見ているのかな？と思ってしまいます。
幸せな夢なのか、それとも、辛かったときの夢なのか。
チビが生まれて間もない頃を僕は知りません。どんな経緯で、うちの近くの空き地にやってきたのか、それも分かりません。
人と人の、運命的な巡り会いがあるように、僕とチビもまた、運命的な巡り会いだった気がします。
チビと出会い共に暮らすようになってからの僕の、ここ十年は、それまでの何十年より、豊かで暖かいものになりました。
友達のチビ。家族のチビ。大切なチビ。
時折は病気になってもずっと一緒にいられますように。
画用紙にボールペン
今期、僕が楽しみにしているドラマ「銭ゲバ」の主人公を演じている、若手演技派男優、松山ケンイチです。
映画「デスノート」は観ていないので、僕が、彼を知ったのは、不思議な魅力を持った、低視聴率ドラマ！？「セクシーボイスアンドロボ」でした。
そのドラマの中で演じた、ロボットオタクの青年と、今回の「銭ゲバ」の主人公、風太郎との落差は、俳優は別な人格を演じるのが商売とは言え、ちょっと衝撃的です。
典型的な「イケメン」ではないのに、彼の周りに漂う、男の色気のようなものは、彼が、並の俳優ではないことを感じさせます。
イラストは、「銭ゲバ」のワンシーン。
画用紙に鉛筆
僕の好きな絵の一枚、ルノワールの「ルグラン嬢」が表紙になっている雑誌が目に留まったので、買いました。
ルノワールは、彼好みの女性、豊満な成熟しきった女性をモデルに描いていることが多いのですが、僕は、可憐な少女の肖像が好きです。中でも、「ルグラン嬢」は、大のお気に入りです。
表紙の絵の表情が可愛らしかったので、久し振りに、絵を模写しようと思い、鉛筆でスケッチを始めたのですが、ルグラン嬢の、ちょっとおませな、お人形のような顔が、さっぱり描けません。そこで、結局、髪型も変えて、別の少女にしてしまいました。
アメリカ大陸開拓時代の西部に住む、勝ち気な少女のような、あるいは、昔の英国王室の幼い皇太子のような、不思議な顔になりました。
僕が描く女性の顔にはどこか共通点があるようです。
柔和な中にも、強い意志を秘めた女性。女性の部分よりも男性の部分が、心の中を多く占めている女性。都会よりも自然の中が似合う女性。
やはり、人は、自分の持っていないものを、異性に求めるものなのかも知れません。
一度、ルノワール作「ルグラン嬢」を御覧になって下さい。このイラストとは違って可憐ですよ。
画用紙に鉛筆
本当に長い間、日本の音楽シーンのトップを走り続けてきた、サザンの桑田佳祐。
時には、自分が書いた曲の焼き直し、ワンパターン、洋楽のパクリ、等々、言われても、三十年間、音楽界の先頭を走り続けてきたのは、尋常なことではありません。
所属するレコード会社の命運がかかった立場で、ヒット曲を出さなくてはならないプレッシャーにも逃げることなく、満身創痍で走り続けてきた、そんな「音楽バカ一代」、それが、桑田佳祐。
B'zやミスチルは、アーチストと呼ぶのがふさわしいと思うけれど、サザンは、バンド、歌手と呼ぶ方がしっくりきます。
桑田佳祐の目は、いつも大衆音楽とは何か？に向けられてきたような気がします。
天才と呼ぶより、職人と呼びたい、「永遠の音楽少年」
少し、この辺で、一息入れて下さい。
画用紙にサインペン
映画「クワイエットルームにようこそ」で、好演していた、女優、蒼井優を描いてみました。
カメレオン女優と呼びたいような彼女は、出演するドラマや映画、CMによって、色んな顔と表情を見せます。
似てないぞ！と言う声が聞こえてきそうですが、「クワイエットルームにようこそ」の彼女は、こんな感じだったんですっ！
ドレッドヘヤーに黒の衣装で、そのまま、ゴスペルの舞台に立てそうな…。
画用紙にサインペン
薬を飲まされる時のチビの姿を描いてみた。
写真に撮る余裕はなく、また、チビにも負担をかけるので、写真には撮れないが、思わず見とれてしまうくらいに、めんこいのだ。
チビにとっても、僕や母にとっても、一日三回の苦行だが、そんな辛い状況の中でも、心和むシーンはあるんだな、と感慨深い。
これから、闘病の日々の中に、そうした、ささやかな喜びを見付けて行きたい。
長い道のりを、これから、共に歩んで行くのだから。
女性の似顔絵を描くときの鉄則、1.5倍、美人に描いたんだから、薬を嫌がらずに飲むんだよ、チビ！
画用紙にサインペンと色鉛筆
福山雅治。四十歳。かつて、四十と言えば、「おじさん」の年齢でした。まあ、今でも、大半の男は、おじさんなんだけどね。
福山雅治に限らず、現在の芸能界を見渡すと、四十代に入っても若々しく、女性の支持を集めている俳優は多いです。昭和を代表する二枚目俳優、石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎などは、二十歳を過ぎたばかりだというのに、すでに二十代後半を感じさせる「大人顔」だったのに。
年齢より若く見えるのは良いことですが、現在は、逆に、役柄で、四十代の働き盛り、分別盛りを演じられる主演級の俳優が不足している気がします。ざっと見渡して思い付くのは、渡辺謙、佐藤浩市、阿部寛、中井貴一などと言ったところでしょうか。脇役なら、魅力的な人がいるのに、主役を演じられる中年俳優の層が薄い気がします。この辺が、長い下積みを経て、スターにのし上がってくる外国勢との違いでしょうか。あるいは、映画やドラマの多くが、若者や女性層に向けて作られてきた弊害かも知れません。
さて、福山雅治の魅力は、ハンサムだけれど飾らない、その「兄貴」振りにある気がします。女性にとってだけでなく、男にとっても、楽しくお酒を飲んでエロ話も出来る「兄貴」そんな雰囲気を醸し出しています。これは、俳優だけでなく、ミュージシャン、パーソナリティー、CMとあらゆるメディアを駆使したからこそ、出来上がったものでしょう。
「メディアミックスが作り上げた理想の兄貴」そう、彼を呼びたいです。
来年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」で坂本龍馬を演じる福山雅治。彼にとって、来年は、勝負の年になるかも知れません。
画用紙にサインペン
NHKの朝ドラ「カーネーション」で、絶好調の尾野真千子です。
役柄によって雰囲気がガラリと変わる、表情豊かな、演技派の彼女は、似顔絵が描きにくいタイプです。
最初観たとき、僕は、山口智子に似ていると思いました。知名度が上がるにつれて、彼女は、色んな人に似ていると言われ始めます。大地真央、檀れい、雅子様等々。
「カーネーション」での、小原糸子のキャラクターで、ようやく感じが掴め描くことが出来ました。似ているかな？
小林薫演じる善作父ちゃんと睨み合っている糸子。この後、父ちゃんに殴られます。
画用紙にサインペン
夜型人間の僕にとって、楽しみな番組の一つ「深夜食堂」
今ではすっかり有名になってしまったけれど、かつては、テレビの深夜番組の隠れた名作として知られていました。
オープニングの、新宿の繁華街の退廃的で美しい夜のネオンの海を、これまた哀愁溢れる歌と共に観ると、僕はいつも切なくなります。
どんなにに夜遅くまで遊び疲れても、帰るべき安らぎの場所が、みんなにはあるんだ。そんな思いに囚われてしまうのです。
短いドラマの中で、人生の悲哀やその不可思議さを切り取って見せてくれる「深夜食堂」
かつてのNHKドラマ「イキのいい奴」で寿司職人を演じた時もそうだったけれど、粋な着流しスタイルが似合う小林薫。
「カーネーション」で、糸子を殴りつける頑固者の父ちゃんとは全く違うキャラクターを演じる小林薫
いい役者さんだなあ。
画用紙にサインペン